人事部門で採用担当を務める聴覚障害者が、豊富な転職経験から学んだ情報を発信していきます。

むじなの障害者転職記

障害者の仕事の悩み

障害者はなぜ仕事を辞めるのか 最も多い転職理由は?

投稿日:2017年12月4日 更新日:

障害当事者であり、採用担当でもあるむじなです。

このブログでは「少しでも今の仕事に不満や不安があるなら、まずは転職活動を始めてみよう!」とお伝えしております。

しかし、当たり前ですが、「今の仕事に何の不満も不安もない!毎日最高!」という状態が一番なわけです。

誰だって初めから辞めようと思って入社する訳ではありませんよね。入社するときは「よし!やってやるぞ!」と意気込んでいるはずです。私はそうです。

では、そんな決意もむなしく、なぜ障害者の方は仕事を辞めるのか、転職を決意するのか。

今回は厚生労働省が5年に一度実施している『障害者雇用実態調査』から「皆なんで転職したの?」をご紹介したいと思います。

直近の調査が平成25年度実施なので少し古いですが、そんなに大きくは変わっていないはずです。

 

障害者の勤続年数と転職回数

障害者の転職理由を見ていく前に、平均勤続年数と転職回数を見ていきましょう。

身体障害者:平均勤続年数10年、平均転職回数2.2回

精神障害者:平均勤続年数4年3か月 ※転職回数の記載なし

知的障害者:平均勤続年数7年9か月 ※転職回数の記載なし

どの障害種別についても、「意外と平均勤続年数が長いな」と感じますね(そうでもない?)。

しかし、これはあくまでも平均値ですので、「みんな〇年くらいは勤めている」という訳ではありません。

極端な話、「勤続40年が1人」と「勤続1年が3人」の4人で平均を出すと、平均勤続年数は約10年になりますからね。あくまで参考値です。

それよりも、特筆すべきは転職回数でしょう。民間企業で勤める障害者全体でみると、転職回数2回以上=3社以上に勤めているのが平均という訳ですね。

上記の勤続年数と同様、もっと転職を重ねている人はたくさんいるでしょう。私のように(笑)

転職市場において障害者は完全に売り手市場(募集側の企業より、応募者側の障害者の方が優位)であり、転職機会が豊富にあるため、当然の結果かもしれませんね。

 

障害者の主な転職理由

さて、それでは障害種別に障害者の主な転職理由を見ていきましょう。

 

身体障害者

身体障害者の主な転職理由は、1位「個人的理由(61.3%)」、2位「事業主の都合(19.5%)」となっております。

更に転職理由で一番多い「個人的理由」の具体的な内容を複数回答でみると、下記の通りとなります。

  1. 賃金、労働条件に不満……………32.0%
  2. 職場の雰囲気・人間関係…………29.4%
  3. 仕事内容があわない………………24.8%
  4. 会社の配慮が不十分………………20.5%
  5. 障害のため働けなくなった………16.6%
  6. 家庭の事情(但し、8を除く)…16.4%
  7. 通勤が困難…………………………9.7%
  8. 出産・育児・介護・看護…………3.5%

こうしてみると、「会社の配慮が不十分」で転職した方は、わずか5人に1人しかいないというのは意外です。

身体障害者は健常者と同様、「より良い賃金や労働条件」「自分が気持ちよく働ける職場」「自分に合った仕事」を求めて転職していることが分かりますね。

これはすごく大切なことで、「障害者は働けるだけありがたいと思え」なんていうのは化石のような話で、今は障害者もより良い条件を求めて転職を望んでいるし、実際に転職に成功している。

そもそも売り手市場の今、障害者を下に見ているような会社は応募者から選ばれませんしね。

 

精神障害者

精神障害者の主な転職理由も、身体障害者と変わらず、1位「個人的理由(56.5%)」、2位「事業主の都合(16.0%)」となっております。

更に転職理由で一番多い「個人的理由」の具体的な内容を複数回答でみると、下記の通りとなります。

  1. 職場の雰囲気・人間関係……………………33.8%
  2. 賃金、労働条件に不満………………………29.7%
  3. 疲れやすく体力、意欲が続かなかった……28.4%
  4. 仕事内容が合わない(自分に向かない)…28.4%
  5. 作業、能率面で適応できなかった…………25.7%
  6. 症状が悪化(再発)した……………………25.7%
  7. 家庭の事情(但し、8を除く)……………8.1%
  8. 出産・育児・介護・看護……………………1.4%

順位は違えど、TOP2は身体障害者と変わらず「職場の雰囲気・人間関係」「賃金、労働条件に不満」が占めました。

身体障害者とは異なり、3位~6位も多くの割合を占めており、その内容は全て「障害のため」ということでしょう。

つまり、「より良い仕事を求めて」転職している身体障害者に比べて、精神障害者は、「仕事を続けられずやむなく」転職した方が多いということです。

これは、精神障害者は(障害が分かりやすい(ことが多い)身体障害とは違って)障害についての理解を得にくいため、配慮が行き届いていない結果であると私は思います。

障害者採用の担当者として各部署とやり取りしていても、やはり精神障害者への偏見は根強いと感じています。

それでも、TOP2の転職理由でみれば、やはり精神障害者も「より良い仕事を求めて」転職しているようですね。

 

まとめ:障害者だって自分本位に、より良い仕事を求めて転職していい!

私が採用担当者として障害者の方々から面接で聞く転職理由は取り繕ったものが多いですが、やはり「もっといい会社で働きたい」というのが本音ですよね

これは障害者も健常者も関係ありません。

実際私もそうして(自分本位に)何度も転職して、今はおよそ満足のいく職場に出会えました。

「自分は障害者だから」と変に卑屈になる必要はありません。実際に多くの障害者が「より良い仕事を求めて」「平均2回以上」転職しているんです

あなたは転職を考えること自体、何か後ろめたさのようなものを感じていませんか?

より良い仕事を求めて転職することは、障害の有無に関係なく、労働者の当然の権利です

少しでも現職に不満があるなら、転職エージェントに登録して、まずは「良い仕事がないか探してみる」だけでも、大きな一歩を踏み出せるはずです!

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