障害者の就職・転職

障害者の採用面接で応募者の本音を引き出したいなら、面接官も「ぶっちゃけ感」を出すことが重要

聴覚障害+発達障害者、元人事マンのむじなです。

何年か障害者の採用担当を務めていた私ですが、最近は応募者として転職活動をしています。

その中で新たな発見があり、元採用担当者としては「なるほどな」と思い知らされたことがありました。

「採用担当者」目線から書いた記事ですが、応募する側も応用できる内容もあります。

 

面接官の「ぶっちゃけ感≒本音で話している感」が、応募者の本音を引き出す

「応募者の本音を聞きたい」

これは面接官なら誰しもが考えていることでしょう。

そのために必要なことは、「面接官も本音で話していますよ」というぶっちゃけ感を醸し出すことです。

最近面接を受けた会社の採用担当の方が、その辺すごく上手かった。

【例1:希望年収の確認】

面接官
希望年収はどのくらいですか?
むじな
〇〇万円くらい頂ければと考えています
面接官
え、〇〇万円でいいんですか?こっちとしては低い方が当然ありがたいんだけど、私個人としては、むじなさんならもっと貰って良いと思いますよ、もったいない。「最低○○万円以上希望」ってことにしておきますね

【例2:業務内容の確認】

むじな
……ですので、発達障害の診断を受けて、現在は〇〇な仕事を探して転職活動をしています
面接官
むじなさんの経歴を聞いていると、現在想定している業務だとちょっと物足りないかなと思っています。発達障害の診断を受けて、ご自身を振り返ってみての判断だとは思うんですけど、私個人としては、もったいないなと。例えば当社には〇〇の業務なんかもあるんだけど、そっちと比べて意向としてはどうですか?

このやり取りでお分かりいただけるかと思いますが、ポイントとしては、

  • 「面接官」という立場を少し外れて、「その人個人」の意見や感情を出す
  • 相手(応募者)の利益を考えた(と受け取ってもらえる)提案や意見を言う
  • 相手(応募者)を評価していることをしっかりアピールする

面接官によっていろんなスタイルがあるとは思いますが、「私個人としては……」という話し方は効果的だと感じます。

「面接官としてではなく、ひとりの人として話している」と応募者に感じてもらえれば、

応募者としても「だったら自分も『応募者としての作った自分』ではなく、本音で話そう」と思うものです(無意識にでも)。

実際私も、まんまと(?)この面接官の方に好印象を抱いてしまい、本音ベースで話してしまいました(選考通過したので結果オーライですが)。

 

【応用編】「応募者が本音で話している」と面接官に感じさせれば、好印象を与えられる

逆に応募者目線で考えれば、「この応募者は本音で話している」と面接官に感じさせれば、好印象を与えられるということです。

よくよく考えると、無意識にこのテクニックを私も使っていたことに気づきました。

私はよく面接の中で、「正直にお話ししてしまうと……」という感じで、自分に不利な情報も伝えるようにしています(致命的なことはもちろん言ってはいけません)。

これはもちろん、「自分にマッチする会社を探すため」という思惑もあるのですが、もう一つは、

「あえて自分に不利な情報を『自分から』話すことで、「こいつは正直に話しているな」という印象を面接官に与えられるから」です。

以前「面接突破のためには誠実だと思ってもらうことが秘訣だよ」という記事を書きましたが、ここにも通じる話ですね。

 

「自分から話す」というのがポイントです。同じ話をしたとしても、聞かれてから答えるのとは根本的に意味が違ってきます。

ただし、難しいところなのですが、「聞かれたことにだけ答える」というのが採用面接の鉄則です。全く関係ないタイミングでいきなり話し出してしまうと、「なんで今この話する?」となってしまいます。

直接聞かれたわけではない、されども関連性のあるタイミングで話す。「付け加えると……」てな感じです。ちょっと難しいですが、決まれば効果ありです。

ぜひ面接の際には、「好印象を与えるための話のネタ」を上手に仕込んでいきましょう。

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