障害者の仕事の悩み

障害への配慮がない職場であなたが出来ること

2017年8月19日

目次

障害当事者であり、採用担当でもあるむじなです。

せっかく就職できたは良いものの、上司や同僚に障害について配慮してもらえない。面接で配慮をお願いしたはずの残業や電話応対、力仕事を頼まれる。こんな状況では、持っている能力も発揮できません。

今回は、職場の障害配慮に関する悩みについて解決する方法をお伝えしたいと思います。

 

堂々と自己主張しよう

そもそもあなたの上司や同僚は、本当にあなたの障害について理解してくれていますか?採用面接のときにしっかりと伝えていたとしても、こんなケースが考えられます。

  • 人事は理解しているが、現場が理解していない
  • 上司は理解しているが、同僚が理解していない
  • 同じ担当の上司・同僚は理解しているが、他の担当のメンバーが理解していない。

そもそも障害について理解してもらえていなければ、職場でも配慮のしようがありません。

さて、それではあなたが障害特性上とても苦手な仕事、障害の悪化が危惧されるような仕事を頼まれたとき、どのように対処していますか?

案外、何とか頑張ろうとして、引き受けてしまう人も多いのではないでしょうか。私も「役に立てることであれば何とかやってみなければ」と無理をして頑張っていた時期がありました。

しかしそれでは、一向に職場の障害理解は進みません。逆に、「お、出来るなら次もお願いしよう」と自分の首を絞める結果となります。

障害特性上困難な仕事を頼まれた時は、しっかりと自己主張しましょう。

「嫌だからやらないのではなく、障害特性上できないということ」「代わりにどのような仕事ができるのか」をしっかり伝えれば、まともな企業であれば配慮してもらえるでしょう。

例:「私の障害上電話応対は難しいです。代わりに、メールでの問い合わせはすべて私に回していただいて構いませんので、配慮をお願いできますか。」

また、あなたの障害についてしっかりと理解してもらうため、一度障害の特性や得手不得手を共有する方法を上司に提案してみましょう(ミーティングの際に時間を作ってもらう、メールで情報を共有する等)。

 

相談窓口を利用しよう

それでも配慮してもらえないのであれば、社内の障害者相談窓口を利用しましょう。障害者雇用促進法の改正により、障害者に関する相談体制の整備は事業主の義務となりました。まともな企業であれば、障害者相談窓口があるはずです。

あなたが自身の障害について周囲に情報発信し、配慮を求めているにもかかわらずそれが叶わないのであれば、遠慮することなど何もありません。

昨今企業はコンプライアンスやハラスメントについてかなり力を入れているので、相談窓口の担当者であれば上手く問題を解決してくれる可能性も高いです。

 

それでもだめなら、転職しよう

相談窓口に相談しても問題が解決しない、そもそも相談窓口がない・・・そんな会社であれば、早めに転職に向けて動きましょう

ただし、転職先が決まらないまま、すぐに退職するのはおすすめできません。

退職してすぐに理想の転職先が見つかればいいですが、転職期間が長引いてくると、焦りが生じて「どこでもいいからとにかく就職しなければ」と本末転倒な結果になることもあります(私の実体験です)

転職エージェントを活用すれば、あなたにマッチした求人の見極め、書類応募、面接日程のセッティング等面倒なことはすべて任せてしまえるので、仕事をしながらでも転職活動は十分可能です。

ただし、「これ以上この仕事を続ければ、障害が悪化する」「もう限界だ」と感じるのであれば、後のことよりもまず今の自分の体と心を最優先に考えてすぐに辞めましょう

障害者の雇用保険は健常者より手厚いので、転職活動に専念する時間も十分確保できると思います。

あなたの体と心を守ることより大事なことはありません。そして、守れるのは自分だけです。

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