障害者の就職・転職

障害者採用担当者が教える「不採用理由」一覧

2018年6月10日

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障害当事者であり、採用担当でもあるむじなです。

障害者枠の求人で応募してくる方は、「これまでバリバリキャリアを積んできました」というタイプは少ないです(採用する側もそんなスゴイ経歴の方を求めているわけではありません)。

逆に言うと、これまでの経歴で比較しても、どの応募者もそこまで差はないということになります。特に、書類通過して面接に進めたならば、「経歴での足切り」は通過しているはず。

さらに、転職エージェントを利用しているなら、「あなたの障害を受け入れてもらえる企業」に応募できるので、「障害特性上受け入れられない」ということもありません。

それならば、「いくつも内定をもらえる人」と、「何度面接を受けても不採用の人」はどこで差がつくのか?

これまでの私の経験と、同じ採用担当チームの意見から、「不採用の理由」を挙げていきたいと思います。

「書類選考は通過するのに、面接で軒並み不採用」「しっかり準備したはずなのに」「もうどう改善したらいいのか分からない」

そんなあなたは、ぜひ参考にしてみてください。

 

面接官の本音、不採用理由(マイナスポイント)一覧

詳しい話は後にして、まずは一覧でみていきましょう。タイトルは「不採用理由」としましたが、決定的なものだけでなく、「こういうところがマイナス」というものも併せて挙げています。

  1. 質問に対する回答が的外れで、コミュニケーションに問題を感じる
  2. 障害について尋ねても回答が曖昧、自分の障害についての理解が足りない
  3. ホームページも見ておらず、準備不足=志望度が低い
  4. 聞いてもいないことまで延々と話すわりに、中身がない
  5. 話の内容に一貫性がない
  6. 第一印象が悪い(挨拶がない・小さい、スーツが汚れている・よれよれ)
  7. 態度が悪い(話し方が偉そう、肘をつく)
  8. 声に元気がない・覇気がない、笑顔がない
  9. 話し方が嘘くさい、胡散くさい
  10. うち(会社)のカラー(企業文化・風土)に合わない
  11. やる気が感じられない

挙げたらキリがありませんが、よく出るのはこんなところでしょうか。

いかがでしょう?「なるほどなぁ」と思うものから、「曖昧な印象だし、理不尽だ!」と思われるものもあるかもしれません。

この中でも、特に皆さんが「納得いかない」のは、最後に挙げた「やる気が感じられない」という理由ではないでしょうか。

「やる気がなければ、わざわざ面接に来てないよ」というのは、その通りだと思います。

しかし、この「やる気が感じられない」こそが、採用担当メンバーから最もよく聞く不採用理由です。

どのようにこの「やる気」を伝えれば良いのか、そもそも面接官は、何をもって「やる気がない」と判断しているのでしょうか。

 

採用面接における「やる気」とは、主体性と具体性

私が面接官を務めるときは、必ず「どんな仕事がしたいですか?」という質問を投げかけます。

その返答として意外と多いのが、「何でもやります!」「どんな仕事でも頑張ります!」というもの。

この答えは、確かにやる気はあるのかもしれませんが、「言われたことは頑張ります」という“受け身のやる気”です。

一方、採用面接で重視されるやる気とは、「この会社で働きたい」「こういう仕事がやりたい」という“主体性と具体性を伴うやる気”です。

受け身のやる気は、どれだけ本心からでも、説得力がありません。

主体性と具体性を伴うやる気とは、

  • 会社選びでは、こういう理由でこういう点を重視していて、それが御社にマッチしている
  • 過去こういう経験で仕事にやりがいを感じたので、これからもこういう仕事がやりたい

という、裏付けされた理由と説得力があります。

職歴がない方は、学生時代の経験でも、日常生活での話でも構いません。

何も思いつかないというなら、自己分析ツールで自分の強みを把握して、「自分はこういう性格だから、こういう仕事に向いていると思う」というアプローチでも構いません。

 

不採用の本当の理由は、自分では気づけないものも多い

「不採用理由(マイナスポイント)一覧」を見ていただければわかると思いますが、「無意識・無自覚」で失敗してしまっていることも結構多いと思います。

「無意識・無自覚」であるがゆえに、当人には不合格の理由が分からないし、改善もできない。

面接を受ける前のイメージトレーニングは非常に大切ですが、自分一人では「自分の想定内のこと」しか準備できないし、改善にも限度があります。

面接の練習には、やはり面接官役の相手を立てて、客観的な意見を聞いてみた方が絶対に良いです。

家族や友人相手でも良いですが、せっかく模擬面接をやるなら、就職・転職支援のプロである転職エージェントの面接指導を受けるのがおすすめです。

応募先の企業を想定した模擬面接をしてもらえますので、一人で何時間・何十時間準備するよりも、一度転職エージェントで面接指導を受けた方が、よっぽど力が付くと思います。

 

 

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