障害者の就職・転職

障害者転職:夏のボーナス後に転職するなら、動き出すタイミングは今

2018年4月1日

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障害当事者であり、採用担当でもあるむじなです。

今年も早いものでもう4月。新年度ということで、就職・転職して「明日から初出社」という方も多いのではないでしょうか。

新卒での就職は当然4月からスタートですが、転職についても「3月末退職、4月から転職先で勤務開始」というイメージが強いかもしれません。

しかし実際のところ、障害者の転職ピークは年4回あります。

4月入社の他、10月(障害者雇用支援月間である9月の後)、そして夏のボーナス後の7,8月、冬のボーナス後の1月です。

「4月の新年度から」というのもタイミングとしては良いですが、やはりボーナスはもらってから転職したいですよね。

「夏のボーナスをもらってから転職」と考えている方は、実は動き出すタイミングがもう来ているんです。

 

転職までのスケジュール

働きながら転職活動をする場合、現職での仕事の合間を縫って動くことになります。

転職活動は、面接の日程調整など、自分だけの都合で決められるものではないため、予想以上に長引くことも良くあります。余裕を持ったスケジュール管理を心がけましょう。

「転職活動開始→転職先に入社」までは、3か月ほどの期間を見込んでおいた方が無難です。つまり、夏のボーナスをもらって転職するなら、今から動き出す必要があります。

下記で、転職エージェントの利用を想定した転職活動スケジュールを見てみましょう。

 

1.転職エージェントに登録→面談(3日~2週間)

転職エージェントを利用するには、希望条件を伝え、マッチする企業を紹介してもらうための「面談」が必要になります。面談は基本平日対応なので(夕方以降も可)、仕事との調整が必要になります。

また、面談時に履歴書と職務経歴書が必要になるので、その準備にも少し時間が必要でしょう。

面談さえ済ませておけば、条件の合う求人を随時提供してもらえるため、まずここまでは早めに動くのがおすすめ。

 

2.応募→書類選考通過→面接日程調整(10日~3週間)

書類応募は転職エージェントが代行してくれるので(面談時に提出したものを使用)、転職エージェントを利用することで、ぐっと時間を節約できるでしょう。

履歴書に志望動機を書く必要がないので、情報収集も応募の判断のためだけでOK。知りたいことがあれば転職エージェントから情報をもらうこともできます。

私の経験上、応募から書類選考通過までは、早くて5日、遅くて2週間ほどかかりました。そこから面接日程を調整するため、3週間程度は見込んでおく必要があります。

面接は基本平日になるので、夕方以降の時間で調整できるなら定時上がりで直行、日中になるなら有給を上手く使ってスケジュールしましょう。

 

3.一次面接→最終面接→内定(2週間~1.5か月)

障害者の採用選考では、面接回数が2回、多くて3回で終了という会社がほとんどです。

しかし、障害者の求人に多いオープンポジションでは、「一次面接で適性を見てから、配属先を検討する」という時間が必要になりますので、次の面接までの「待ち」の時間が長くなることがあります。

また、応募者側としても並行して何社かの面接を進めていくことになるので、最短の日程で面接に行くことが難しくなってくるでしょう。

一次面接から内定までは、どんなに早くても2週間程度の期間はかかります。

(なお、面接で全て落選となってしまった場合、2に戻ることになります。持ち駒(応募企業数)を3~5社は確保しておく方が良いです)

 

4.退職交渉→入社(2週間~1か月+α)

転職するということは、当たり前のことですが、勤めている会社を退職するということでもあります。

退職までの期間は、引継ぎの上スムーズに退職することを考えると1か月くらいは必要でしょう。残っている有給も消化したいところですし、退職交渉は早めに始めるのがおすすめです。

しかし、転職先との兼ね合いでもっと早く入社する必要がある場合、申し出から最短2週間で退職することができます(雇用期間に定めがない場合)。

これは民法で定められていて、例え就業規則で「1か月前までに申し出ること」と規定されているとしても、民法が優先されます。

 

ボーナスをもらってから転職するなら、支給日まで退職することは伏せておく方が無難

「ボーナスをもらって転職する」と聞くと、例えば6月末にボーナス支給の場合、6月末退職をイメージされるのではないでしょうか?

しかし、この転職スケジュールはおすすめしません。退職交渉を始めるのは、ボーナス支給日以降が良いでしょう。

なぜかというと、ボーナス(賞与)については、法で支給が定められたものではありません。

また、社内規定や労働契約書に「支給する」とは定められていても、給与額とは異なり、「いくら支給するか」は記載されていないことがほとんどです。

つまり、ボーナス支給日前に退職を申し出た場合、例え支給日に在籍していたとしても、ボーナスが支給されないか、または大幅に減額される可能性があるのです。

ボーナスはこれまでの頑張りに報いるものであるとともに、これからの期待を込めたものでもあります。なので、大幅に減額されたとしても、文句は言えない性質のものです(試しに言ってみても良いですが)。

ボーナス支給日が仮に6月末であれば、7月はじめに退職を申し出て、7月末退職(転職先には8月入社)とするのが安全策でしょう。

 

まとめ:転職は余裕を持ったスケジュールで進めよう

内定が出てしまえば、「退職交渉が難航していて…」「引継ぎの関係でどうしても…」と相談すれば、入社を後ろ倒しにすることは可能です。

しかし、転職先が決まっていなければ調整も何もありません。

希望のタイミングで=ボーナスを満額もらってすっきり転職するためには、余裕を持ったスケジュールで転職活動を進めましょう。

夏のボーナスに間に合わせるなら、春から=今から動き出しましょう。

仕事をしながらの転職活動は、日程調整が難しく、活動期間が長くなりがちです。

転職エージェントを使えば、応募先との調整も含め代行・支援が受けられるので、ぜひ上手く活用して転職を有利に進めましょう。

 

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