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障害当事者であり、採用担当でもあるむじなです。
転職エージェントを利用して「応募者側」として何度も転職を経験してきましたが、現在は「障害者を採用する企業側」として、転職エージェントを利用しています。
転職エージェントを利用するとなぜ選考通過率が高いのか、その理由はいろいろありますが(詳しくはこちらの記事もご覧ください)、その理由の一つは、書類応募の際の、転職エージェントと企業のやりとりにあります。
転職エージェントを通して書類応募した後、担当のエージェントは何をしてくれているのか、応募者側としては分からない部分です。
今回は、転職エージェントと企業の「裏側の(見えない)やりとり」についてお伝えしたいと思います。
応募書類だけでは分からない情報を、企業に伝えている(アピールしてくれる)
いきなり結論ですが、高い選考通過率の秘密は、書類応募の際、履歴書・職務経歴書だけでは伝わらない情報を企業に伝えることで、企業の不安を取り除き、あなたをPRしてくれるからです。
転職エージェントは、応募書類をただ送付しているわけではないということですね。
情報源はもちろん、あなたと転職エージェントが面談(相談)した際に収集したものです。なぜ転職エージェントの利用に面談が必須なのかというと、こういう情報を集めるためでもあるわけです。
では、いったいどのような情報を伝えて、どのようにアピールしてくれているのか。例をご紹介したいと思います。
※あくまでも例であり、実在の人物の話ではありません。また、利用する転職エージェントによって、伝える情報や伝え方は多少異なります。
転職エージェントから応募企業への紹介(推薦)文例
●●株式会社
むじな様
いつもお世話になっております。
転職エージェントの●●です。
早速ではございますが、貴社に下記の候補者を推薦致します。
内容ご確認の上、ぜひ面接の機会を頂ければと思います。
【障害内容】
精神障害 2級
広汎性発達障害(アスペルガー症候群)
2社目に在籍中に発達障害と診断され、手帳を取得された方です。それまでは一般枠の健常者として勤めていたため、職場の配慮もなく、短期で2社を離職していますが、適切な配慮を受けられれば、能力を発揮できる優秀な方です。
マルチタスク(複数を同時に進める)については苦手としておりますが、事務処理は効率的・正確で、業務の優先順位が分かるように伝えていただければ、安定して業務遂行できる方です。
また、不特定多数の方とのコミュニケーションを苦手としておりますので、他部署との交渉が必要な業務についてはご配慮いただきたいと思います。
【就業状況・希望条件】
現在離職中、過去2社で計2年間の事務業務を経験しておられます。
前職年収:250万円
希望年収:300万円(最低ライン:250万円)
【スキル、個性・人柄】
明るく、積極性があり、何より「働きたい」という強い思いを持っていらっしゃる方です。
一見ネガティブに見える部分も、「業務を正確にこなしたい」という心配性の一面の表れかと思われます。
常にコミュニケーションが必要な業務は難しいですが、チーム(担当)内の報連相は、メールで逐一進捗を報告することでカバーする工夫をされていました。
これまでは経理・財務・会計関係の業務に従事しており、事務処理能力が高い方です。また、担当業務においては、自ら課題を見つけ、改善していける積極性があります。
その他、詳細の経歴等につきましては、添付の履歴書・職務経歴書をご確認ください。
貴社で活躍できるポテンシャルをお持ちの方ですので、ぜひ面接の機会を頂けますと幸いです。
以上、何卒よろしくお願いいたします。
転職エージェントからの情報で、企業は「具体的なイメージ」が描ける
いかがでしょうか。
転職エージェントは、あなたと面談した情報を、このように企業に伝えてくれているのです。
履歴書や職務経歴書だけでは判断できない情報であり、かつ「転職エージェントの見立て」ですので、客観的な情報を得ることもできます。
企業としては、このような情報から、「どんな配慮が必要だろうか」「どんな部署に配属するのが適切だろうか」とイメージを描くことができます。
そうすれば、自然、書類選考の通過率は向上します。
さらに言うと、面接前からある程度その人のスキルや人柄を把握できていますので、面接で会ってみて「やっぱり違った」というミスマッチが少なく、面接選考の通過率も向上するのです。
転職エージェントは障害者の就職・転職の強い味方。上手く活用しましょう
同じ書類を送るのでも、自分で応募するのと転職エージェントを通すのでは、大きな差があります。
転職エージェントを利用するには、一度面談する必要があり(一部電話面談も可)、その点を負担に感じる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、就職・転職を考えているのであれば、転職エージェントを利用することで、その後の活動の手間や難易度が大きく変わりますので、一時の手間を惜しんで利用しないのはもったいないです。
転職エージェントの詳細や、おすすめ転職エージェントは下記の記事をご覧ください。
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