障害当事者であり、採用担当でもあるむじなです。
障害者は、職場での自己評価が低い傾向にあると思います。障害者が企業で働くということは、多かれ少なかれ、何かしら“配慮を受けながら働く”ということだからでしょう。
でも、今はもう障害者への“合理的配慮”は企業の義務になりました。配慮を受けていようが受けていまいが、能力を発揮して企業に貢献しているのであれば、相応の報酬を受け取るべきです。
私も含め、障害者一人ひとりがその意識を持たなければ、障害者の待遇は改善されていきません。
同じような仕事でも、勤める会社によって収入は天と地
私はいわゆる中途障害者で、聴覚障害者となったのは社会人になった後です。
それまでは企画・営業職としてバリバリ働いていましたが、あっけなく退職を余儀なくされ、障害者手帳を取得後、特例子会社に入社しました。
当時無知だった私は、「障害があるのに働くところがあって良かった」というレベルの認識で、前職と比べて収入が半減したにもかかわらず、そこまで抵抗なく受け入れていたと思います。
今なら明らかにおかしいと思えることですが、その頃は「そういうものだ」と思っていたのです。
しかし特例子会社で働き始めてから数か月が経ち、一年が経ち……どんどん仕事を任されるようになりました。
確かに障害に対する配慮は受けていますが、任される仕事の量や難易度は、前職と比べても変わらないレベルになっていきました。それでも、収入は前職の半分。
……それはおかしいでしょ?
当時勤めていた特例子会社の仕事には、社会的意義を強く感じていましたし、やりがいもありました。同僚とも仲良くやっていました(今でも交流のある方がたくさんいます)。
それでも、「前職と変わらない業務負担で、収入は半分」という事実に気付いてからは、どうしても耐えられなくなり、転職を決意しました。
その後いくつかの企業を渡り歩いてきましたが、その時の教訓から、決して自分を安売りせず、自分の能力に見合った収入が得られる企業だけを選んできました。
収入アップの理由は、劇的にスキルが向上したわけでも、もちろん障害が治ったわけでもありません。ただ、私を正しく評価してくれて、適正な報酬をもらえる企業に転職しただけです。
障害者は、もう搾取されるのをやめよう
過去の私と同じように、今現在不満を持ちながら働いている障害者に、「もっと稼げる(適正な収入が得られる)」「もっと良い環境で働ける」と伝えたい。それがこのブログのテーマの一つです。
前述の特例子会社で働いていたときも、「もっといい会社に転職できるだろうに、もったいないな」と感じる同僚がたくさんいました。
そんな同僚の一人から最近報告があり、某大手IT企業への転職に成功し、収入が倍になったそうです。
こういうことが普通に起こるんです。あなたも、この可能性に目を瞑り、追及しないのはもったいないと思いませんか?今の給料は、本当にあなたの能力・仕事内容に見合ったものでしょうか?
少しの労力を惜しんで、この先ずっと低賃金で過ごすのは馬鹿らしいことです。
まずは、自分の可能性を知るために、転職エージェントに相談するのが良いと思います。
転職エージェントでは、貴方が転職できる(可能性のある)企業について、年収や業務内容、障害配慮、就労環境など事細かに教えてもらえます。
転職エージェントの利用はすべて無料。転職を決意していく必要もないので、面談で話を聞いてみて、転職活動するかどうかを決めればよいことです。
まずは、自分の価値(適正な収入)がどれほどなのか、知るところから始めませんか。
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