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障害者の就職や転職については、よく次のように揶揄されることが多い。
「障害者は楽に就職(転職)できていいよなーwww」
障害当事者としては非常に腹立たしい思いもありますが、ある意味ではこれは事実です。
もちろん、誰がどのようなやり方で就職(転職)活動をしても楽々合格!というほど甘くはありません、当然ですが。
しかし、一定の方法論を心得ることを前提とすれば、障害者就労には
健常者と比較して、一流と呼ばれる企業に就職するためのハードルがものすごく低い
という特徴があります。
本稿から数回に亘って、「障害者が就職・転職のために知っておくべきこと」をお話していきたいと思います。
学歴フィルターの存在
学歴フィルターとは、企業が就職希望者の採用(選考通過)・不採用を判断する際、一定以上の大学に在籍しているか(卒業しているか)を基準にすることです。「一定以上」の定義は企業によって様々ですけどね。
一流と呼ばれる企業が採用活動を行う際には、多かれ少なかれ「学歴フィルター」が存在しています。
私は現在東証一部上場企業で採用担当を務めていますが、新卒採用はもちろんのこと、中途採用においても、面接選考に進むには一定以上の学歴が必要です(面接の段階に進めば、そこまで影響はありませんが)。
エントリーの段階で、学歴が一定の水準に満たない応募者は、問答無用で足切りです。
これは、名の知れた企業であればあるほど就職(転職)希望者が多いため、短時間で判断可能な項目で振り分けせざるを得ないという事情があるから。
障害者の就職・転職にも学歴フィルターはあるの?
しかし、障害者の選考に関しては、そもそも応募の絶対数が健常者に比べて桁違いに少ないため、学歴以外の項目でも応募者を判断する余裕があるのです。
一定以上の規模の企業は、障害者の雇用義務が課されているため、「働ける障害者」の雇用に必死です。そのため、貴重な候補者を「たかだか学歴」で不採用にはできません。
実際、私もこれまで学歴だけで応募者を不採用にしたことはないです。障害者の法定雇用率が上昇を続けている昨今、そのような余裕のある企業はほとんどないでしょう。
まとめ
障害者の就職・転職において学歴は重要ではない。
「大した大学出てないから・・・」「高卒だから・・・」と諦める必要はまったくありません。
まずは就職・転職に向けて一歩目を踏み出す勇気を持つことが大切です。
次回は、職歴・スキルについて「障害者が就職・転職のために知っておくべきこと」をお話ししたいと思います。
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