発達障害

発達障害と診断された後の就職・転職準備|手帳申請前にできること

障害当事者で、企業の人事労務・障害者採用にも関わってきたむじなです。

発達障害の診断を受けた直後、「手帳が届くまで就職・転職活動はできないのだろうか」と不安になる方もいると思います。私も診断を受けたとき、手帳の申請時期と仕事探しの進め方が気になりました。

手帳の申請には時期の決まりがありますが、仕事探しの準備や相談はそれと並行して進められます。順番に見ていきましょう。

精神障害者保健福祉手帳の申請時期は初診日が基準

精神障害者保健福祉手帳を医師の診断書で申請する場合、その診断書は、対象となる精神障害の初診日から6か月を経過した日以後のものである必要があります。「診断を受けた日から6か月」ではなく、対象となる精神障害について初めて診療を受けた日が基準です。

手帳の申請時期と、就職活動を始める時期は別です。また、精神障害を支給事由とする障害年金を受けている場合には、年金証書などによる申請方法もあります。自分の初診日や必要書類は、主治医と自治体の手帳窓口に確認しておきましょう。

出典:厚生労働省「精神障害者保健福祉手帳制度実施要領」

手帳を待つ間にも、仕事探しの準備と相談はできる

ハローワークの障害のある方向け就職支援は、障害者手帳を持っていない方も利用できます。仕事の相談や求人情報の確認は、手帳の交付を待たずに始められます。

私なら、まず次の順に整理します。

1. これまでの仕事内容と、無理なく続けられた働き方を書き出す。
2. 困りやすい場面と、自分で行っている工夫を分けて考える。
3. 勤務時間、通院、指示の受け方など、職場に相談したいことを具体化する。
4. 気になる求人について、手帳の所持・申請中・取得予定のどの段階で応募できるか、募集元や紹介機関に確認する。

手帳がない段階でも、一般の求人を含めて仕事を探せます。一方、障害者雇用率の算定上、精神障害者として数えられるのは精神障害者保健福祉手帳の所持者です。障害者向け求人の応募条件は求人ごとに確認しましょう。

参考:ハローワークインターネットサービス「障害のある皆様へ」、山形労働局「障害者雇用率制度について」

「発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース」は求職者の応募枠ではない

特定求職者雇用開発助成金(発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)は、要件を満たして発達障害のある方などを雇い入れた事業主に対する助成制度です。求職者向けの特別な応募枠ではありません。

対象となる紹介経路や雇用形態などに条件があります。仕事を紹介してもらう際、関係する制度があるか気になれば、ハローワークなどの紹介機関に相談してみてください。

出典:厚生労働省「特定求職者雇用開発助成金(発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)」

まとめ:手帳の準備と就職活動は並行して考えられる

発達障害の診断を受けた後、精神障害者保健福祉手帳を希望するなら、まず初診日と申請方法を確認しましょう。同時に、職歴を整理し、働くうえで必要な配慮を考え、ハローワークなどで相談できます。手帳が届くのを待つ時間も、仕事探しの準備に使えます。

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