聴覚障害+発達障害者、元人事マンのむじなです。
今日は、晴れて内定をもらった後の話、「オファー面談(内定者面談)」について紹介していきます。
内定をもらった方だけでなく、むしろまだ内定をもらえていないという方が使えるテクニックをメインに紹介しますので、ぜひ見ていってください。
内定後のオファー面談とは
内定後の「オファー面談」とは、入社にあたって雇用・労働条件のすり合わせを行うための面談です。
オファー面談では、企業から応募者に
- 就労条件(年収・休暇・就労時間・就労場所等)
- 配属部署(業務内容・上司やメンバー等)
- 内定受諾から入社までのスケジュールや手続き
などの説明があり、お互いに条件を確認していきます。
オファー面談の実施率は不明ですが、私個人の経験でいうと、内定をもらった企業の8割以上はオファー面談がありました。
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転職未経験の方は(もしかしたら経験者でも?)思い違いをしていらっしゃる方が多いのですが、このオファー面談は選考ではありません。
表向きは「企業と応募者は対等」となっている採用選考ですが、どうしても選考中は、応募者側が「選ばれる側」として立場が弱いです。
しかしオファー面談の場は、どちらかと言えば企業が「選ばれる側(入社してほしい)」になるのです。
そして、オファー面談時はすでに内定通知の後。つまり企業側は容易にその内定を反故(破棄)にすることもできない立場です。
不明瞭な点、疑問点を残さないように、労働条件や障害についての配慮事項等について、突っ込んで確認しておきましょう。
絶対に譲れない条件(障害について配慮してほしいこと)以外は、採用選考ではなく、内定後のオファー面談で伝えるというのも手
私は、基本的には「障害(配慮してほしい点)については、選考(面接)時にすべて伝える方が良い」と考えています。ここをごまかして採用されても、後で自分が辛くなるだけです。
どんな障害に対して、どのような配慮ができるかは企業によって驚くほど差があります。
正直に伝えておけば問題なく配慮できたことかもしれないのに、隠したばかりに我慢を強いられるかもしれません。
……しかし現実問題として、「正直にすべて伝えたら採用されないよ!」という問題もありますよね。
転職エージェントを利用していないなら、まずは転職エージェント経由で「あなたにマッチする企業」を紹介してもらって転職活動を再スタートすることをおすすめします。
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それでもなお、採用選考を突破できないという方については、
採用選考(面接)では「これだけは譲れない」という最低限の条件、配慮してほしいことを伝えて、「こういう配慮をしてもらえるとより快適に働けるな」という条件については、オファー面談時に伝える
という手もアリだと思います。
実際問題、「アレも苦手で、コレも難しい。こういう配慮も欲しい」と面接で並べ立ててしまっては、面接官に「そこまでは配慮しきれないな」「面倒くさそうなヤツだな」と悪印象を抱かれてしまう可能性はあります。
なので、最低限譲れない条件は選考時に抑えつつ、応募者が一番強くなるタイミング(オファー面談)の時に、
(必須ではないのですが)こういう配慮もあると“より”安定して働けるのですが、御社ではこういったご対応は可能でしょうか?
という伝え方をする。
他社でも選考が進んでいたり、内定が出ていたりすると、この交渉はより効果的になります。
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なお、この方法は、応募先の企業でオファー面談が実施されることが前提です。転職エージェントはこの辺り把握していますので、確認しておきましょう。
また、オファー面談時の「後出しの条件」はのんでもらえない可能性ももちろんあります。
不確定な要素がまじるリスクのある手ですが、「まずは内定が欲しい」という場合には、こういうやり方もあることを覚えておいたら可能性が広がるかもしれません。