障害者の就職・転職

不採用で落ち込んでいる障害者は考え過ぎるのをやめよう。理由なんてない場合もある

2018年7月14日

障害当事者であり、採用担当でもあるむじなです。

「選考結果のご案内」のメールを祈るような気持ちで開くと、「残念ながら貴意に添えない結果となり」「今回はご縁がなかった」「今後のご活躍をお祈り申し上げます」……、不採用の連絡を受けるのは、何度経験しても辛いものです。

全力を尽くして臨んだ選考で落ちてしまっては、まるで自分の全人格を否定されたかのようなショック、無力感を覚えることもあるでしょう(私はありました)。

どこに敗因があったのか、冷静に分析して次に活かすのは大切なことですが、「どうすれば良いんだ……」「一体どこが駄目だったんだ……」と考え過ぎるのは、あまり建設的な姿勢ではありません。

なぜなら、そもそもあなたが不採用になったことに、理由なんてない場合もあるからです。

 

あなたが思うよりずっと、採用・不採用の判断基準はあいまい

健常者の中途(転職)の採用基準は割としっかり決まっています。基本的には、採用後に取り組む仕事や役割が明確に決まっていて、「それをこなせるだけの能力があるか」が採用・不採用を分けるからです。

しかし、新卒採用や、障害者のオープンポジション(配属先が決まっていない求人)の選考では、「能力の要件」が明確に決まっていません。

もちろん、各企業によって「リーダーシップ」「コミュニケーション能力」「積極性」「協調性」など、いわゆる「求める人材像」というのはあります。

が、応募者が「求める人材像であるか」を面接でロジカルに判断しているかというと、全くできていないという企業がほとんどでしょう。

流石に、面接のすべての流れを何の根拠もなく進める面接官は(おそらく)いないと思います。「●●の能力を計るために□□を聞く」という方向性自体は存在しているでしょう。

しかし、「応募者がどういう返答をしたら、●●の能力があるとみなす」という判定(判断)は、ほとんど面接官の感覚次第です。

なので結局、「この人はうちの会社に合わない気がする」「活躍できるイメージが湧かない」「この人とは一緒に働きたいと思わない」という面接官の、明確に理由もなく言語化もできないフィーリングで落とされることが良く起こります。

まぁ、採用という業務の性質上、全てをロジカルに、根拠をつけてやるということは難しいのも事実です。結局採用面接は、「人が人を見る」という構造ですからね。

つまり、こういう「フィーリングで落とされるのが障害者の採用面接だ」と受け入れ、運が悪かったと諦める他ないということです。いちいち気にしていたらキリがありませんよ。

 

数打つしかありませんが、無駄弾は打たないよう、精度を上げていきましょう

結局「数打つ」しかないわけですが、「あなたの希望条件を満たしていない」「あなたの障害を受け入れてもらえない」ような企業に打ったところで(応募したところで)、無駄弾になるだけです。

数打つにしても、効率化して、かつ的も絞りましょう。

具体的には、障害者専門の転職エージェントを利用すれば、応募書類の作成は一度だけで済みますし、「各企業の入社後の条件」「障害の受け入れ体制」が詳しく分かりますので、本当に入りたいと思える企業にだけ応募できます。

冒頭書いた通り、不採用通知を受け取ったとき、冷静に原因を分析する姿勢は必要ですが、「運が悪かった」と割り切り、気持ちを切り替えて次の行動に移ることが大切です。

不採用理由なんて、ないこともあるんですから。

 

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