発達障害

発達障害と聴覚障害のある私が、仕事・通勤で負担に感じたこと|音・光・体調の体験談

私は聴覚障害とASD・ADHDがあり、障害者雇用で働きながら人事の仕事にも携わってきました。

職場で負担になるのは、仕事内容や人間関係だけではありません。周囲の音や照明、通勤中の体調、手書きの書類など、一つひとつは小さく見えることにも消耗してきました。

どの困りごとがどの障害に由来するかを切り分けるよりも、まずは私がどんな場面で困り、どう対処してきたかを書きます。

通勤中の腹痛で、予定どおりに移動できない

以前、会社へ通っていた頃は、突然の腹痛に備えて早めに家を出ていました。それでも途中で電車を降り、駅のトイレに寄ることがたびたびありました。

朝の駅はトイレが混んでいることもあります。「電車に乗れば予定どおり着く」とは考えられず、通勤そのものに余裕が必要でした。市販薬を持ち歩くなど自分なりに備えていましたが、それで必ず防げるわけでもありません。

腹痛の原因を発達障害だと決めつけることはできません。ただ、働くうえでは、職場に着く前から体力や気力を使う負担になっていました。

聞こえにくいのに、職場の音が気になる

私には聴覚障害があり、とくに言葉の聞き分けに難しさがあります。その一方で、空調やプリンター、冷蔵庫などの機械音が気になり、作業に集中しづらいこともありました。

音を抑えようとデジタル耳栓を使ったこともあります。しかし、私の場合は周囲の音だけでなく、会話も聞き取りにくくなりました。静かに作業したい一方で、人の声は聞き逃せない。職場では、耳栓を着けたまま働くことができませんでした。

「音が気になるなら耳栓を使えばいい」と単純には言えないところが、聴覚障害もある私には難しい点です。

オフィスの照明も負担になる

音だけでなく、蛍光灯やLED照明をまぶしく感じ、気分が悪くなることもありました。オフィスでは照明を自分だけの都合で変えられないため、毎日過ごす場所の光が負担になるのは厄介です。

私には、ブルーライトカットの眼鏡を使うと多少楽に感じられることがありました。ただ、眼鏡だけで照明のつらさがなくなるわけではありませんでした。

手書きの履歴書は、内容を書く前から大変だった

私は筆圧が強く、手書きで長い書類を作ると疲れます。文字を書き損じることも多く、手書きの履歴書が必要だった頃は、1枚完成させるまでに何枚も書き直していました。

応募書類では、職歴や志望動機を考えることが本来の作業です。それ以前に「最後まで書き損じずに仕上げる」ことへ力を使ってしまうのは、負担でした。パソコンで作成できる場合は、内容の修正に集中できて助かります。

手書きとパソコンの選び方については、障害者雇用の履歴書の書き方でも整理しています。

眠れないまま出社したこともある

入眠が難しく、生活リズムが乱れていた時期もあります。二日続けてほとんど眠れないまま出社したことがありました。

眠れなかった翌日も、通勤して職場で働く必要があります。音や光、体調の負担があるところに睡眠不足まで重なると、仕事を続けるための余力が少なくなります。

感覚の困りごとは、ずっと同じではなかった

子どもの頃は、食べられるものがかなり限られていました。とくに生野菜が苦手で、学校の給食にも苦労しました。一方、この偏食は大学へ入る頃にはほとんど気にならなくなりました。

以前は強い負担だったことが変化する場合もあります。今の困りごとだけでなく、時期によって違いがあったことも、私自身の体験として残しておきたいと思います。

働くうえでは「何に困るか」を具体的にする

私の場合、耳栓は音への対策になっても、会話の聞き取りには別の負担を生みました。腹痛への備えは通勤時間の取り方に、手書きの負担は応募書類の作り方に関わります。

「感覚過敏がある」と一言で伝えるだけでは、仕事のどの場面で困るのかは分かりにくいものです。職場や応募先に説明するときも、気になる音や光、難しい作業、自分で試した対処を具体的に整理した方が、必要な対応を考えやすくなります。

障害名だけでは見えにくい日々の負担があります。私にとっては、その負担を一つずつ把握することが、働き方を考える出発点になりました。

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